親孝行は元気なうちに 母を亡くして思うこと

「親が元気なうちに親孝行しなさいよ」
いろんな方に言われてきました。

「そうだよなー」
なんて漠然と思いながらも、それがなんなのか、どんなことなのか、全く分からず、結局後回しにしていたように思います。

私が38才の時に母は63才
まだまだたくさん親子の時間はあると思っていた矢先、母の癌が見つかり、その1年2ヶ月後、帰らぬ人となりました。

親はいつまでも元気だと思ってしまうのが子供です。

私も母との時間は永遠のような気がしていました。

ひ孫だって見せることが出来るかも。

そう本気で思っていました。

ですが、亡くなってしまった今は、親孝行をしたくても、そんな時間は二度ときません。

友人の母親との話を聞いては、今から何度でも親孝行ができることを羨ましいと思うのです。

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後悔

私と母は一緒に温泉も旅行も行ったことがありません。

母と出かけるといえば、近所のスーパーや、しまむら、ショッピングセンターに買い物に行くくらいでしたが、贅沢ができない性分の母は、買い物先で、安くて良いものを見つけることが楽しみでもあったようでした。

二人で掘り出しものを見つけては、「これは当たりだね」なんて、はしゃいだこともありました。

そんな母との時間がまだまだ続くと思っていた私は、母に「何か」を「してあげた」ことはありませんでした。

母が亡くなってからも、そこが心残りの一つでした。

母親の還暦祝いに温泉旅行に行った知人の話を聞いては、

旅行に連れて行ってあげればよかった。
一緒に行ってくればよかった。

そう悔やみました。

父親の病気が分かってから、家族旅行へ行って父親を喜ばせていた友人の話を聞いては、そうできなかった自分の環境を呪いたくなりました。

なぜなら母の癌が分かった時、すでに足に骨転移していたので、母は長時間歩くことも負担になり、旅行どころではなかったからです。

癌になってから、慎重になっていた母に、そんな提案をすることさえも酷に感じました。
もう、どこかに行って親孝行をするにはすでに遅かったのです。

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特別なことじゃないのかも知れない

先日、母のお墓参りに伯父と伯母と行きました。
会えばお互いの近況や、母の話、昔の思い出話で盛り上がります。

そんな中、子供たちの運動会の話になりました。

伯母は、長男の元に嫁ぎ、義父母と同居していました。
子供が生まれると、何か行事があるたびに、夫側の親戚を呼んでお祝いしていたそうです。

また小学生になり、運動会がくると、まるでお祭りのように、家族はもちろん、親戚も呼んで賑わったんだとか。

「あの頃はもてなす側で大変だったけどね。
自分にも孫が出来て、運動会にお嫁さんに呼ばれて行ったけど、嬉しかったし、楽しくてね。
あぁ、あの時のおばあさんもこんな風に嬉しかったんだなぁって思ったよねぇ。」

伯母の孫はもう成人しているので、運動会に行くことはありませんが、そんな今でも

「良い時だったよねぇ」

と振り返っていました。

私はこの話を聞いたとき、じんわりと心が温まるような想いでした。

毎年、運動会になると子供たちが大好きなお赤飯を焚いて持ってきてくれた母。
子供たちのおやつをたくさん買ってきて喜ばせてくれた母。
「大荷物で大変でしょう」と、荷物を運ぶキャリーカートを買ってくれた母。
子供たちの出番を目を細めて応援しくれた母。

体調を崩してからも、「今日は調子がいいから」と、娘の初めての小学校の運動会にお赤飯を焚いて来てくれました。

私は旅行や温泉に連れて行ってあげたことも、高価なプレゼントをしてあげたこともありません。

母の誕生日祝いと言えば、子供たちからの「おめでとう」電話や、近所で買ったケーキを持っていくくらいでした。

しかも、入院中に迎えた母の最後の誕生日は、私は看病に必死で、誕生日を忘れてしまった最低な娘でした。

私は母に特別なことは何一つしてあげられませんでした。

でも…

もしかしたら伯母のように、母も運動会にきて子供たちを見ることを喜んでくれていたかもしれない。

特別なことは何もできない娘だったけど、母に孫を抱かせてあげたこと、子供たちの成長を見せてあげられたこと、母は何気ない日常の中で「喜び」を感じてくれていたのかもしれない。

「少しは親孝行できたのかな」

伯母の言葉に少しだけ救われた気がしました。

親孝行は元気なうちに…

私の友人の同級生には両親がいない人は一人もいません。
母親が亡くなった人もいません。

みんなの母親は60代、70代、今もとても元気です。

友人たちの母親との会話のやりとりや、笑い話、家族旅行の話なんかを聞くとき、私も楽しんで聞いていますが、内心は、ただただ羨ましいと思うばかりです。

母が生きていたら、私も出来たのにな

母が生きていたら、喜んでくれたのかな

母が生きていたら…

もし生前母を喜ばせることができていたとしても、それでもやっぱりもっともっと親孝行がしたかった。

母が生きているうちに、
母が元気なうちに、
もっともっと母との時間に思い出を刻みたかったです。

あなたのお父さん、お母さんは元気ですか?

親孝行は元気なうちに…

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