人類みな兄弟 命のバトンは引き継がれている

私は、母方の祖母の顔を知りません。

祖母は母が20才になってすぐ脳溢血で倒れ、意識を失った3日後、亡くなってしまったそうです。

なので私は祖母の顔を遺影でしか見たことがありません。

私は祖母に一度も会ったことはありませんが、小さい頃から遺影を何度も見ていたせいか、祖母を思うとすぐにその顔が浮かびます。

母とは全く似ていませんが、母とはまた違う優しい顔立ちをしている人です。

その祖母の弟が亡くなったと、母方の伯父から連絡がありました。

私は会ったこともほぼありませんでしたが、母が生前お世話になっていたこと、そして母が亡くなった時、祖母の弟さんとその息子さんが葬儀にも参列して下さったことから、私は仕事を休み、母の姉である叔母と一緒に参列することにしました。

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人類皆きょうだい

早々葬儀場についた私と叔母。

叔母にとっても亡くなった方は叔父であるため、顔見知りも多く、挨拶をしていました。

それにしても、88才の伯父を持つ71才の姪っ子とは。

なんと若い伯父なのか。

祖母とは年の離れた姉弟だったのですね。

葬儀場に入るとスライド式で故人の写真がたくさん掲載されていました。

ほとんどが最近のものや、旅行の写真でした。

なかでも赤ちゃんを抱っこしている写真も何枚かあり目を引きました。

『お孫さんにしては小さいからきっと玄孫かな?』

と思ったその時、斎場から写真の子供たちとママらしき方が歩いてきました。

かわいいらしい男の子でした。

『玄孫にも恵まれて幸せなだったろうな。』

そして思ったのです。

『この子と私、血が繋がっているんだ・・・』

そう思うと、なんとも言えない不思議な気持ちになりました。

まだ葬儀前の親族が雑談をしているフロアを見渡し、この中のどれだけの人が私と血がつながっているのだろう。

あの人も、この人も、遠いとはいえ、私と血縁関係なのかも知れない。

そう思うと、キョロキョロせずにはいられず、参列中もマジマジと周りを見渡しました。

後ろの参列者の話し声が聞こえます。

どうやら話の内容から血縁関係の方らしく、もし母方だとしたら私と血がつながってるの?

と、振り向かずにはいられません。

血がつながっていたとしても会ったことも顔も見たこともない人。

みんな苗字も違えば、どこかで出会っても分からない仲です。

もしかしたら遠い血縁者が、知らずに友達かもしれないし、知らずに同じ学校にいたかもしれない。

「人類みなきょうだい」って本当かも知れない。

と妙に納得しました。

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いのちをつなぐ

葬儀の帰り道は伯母から祖父母の話、母の話、子供の頃の話をたくさん聞くことができました。
私の母であっても私の知らない母ばかりです。

母は末っ子だったので、とてもお母さん子だったそうです。

「お母ちゃんが死んじゃった時は、この世で一番不幸だと思った」

そう言っていたのを思い出します。

伯母から話を聞くと、唯一祖母の妹さんがご存命の様ですが、施設に入られてるとのこと。

その方は祖母に似ているのかな

母のことは覚えているかな

会いたいな…

なんて思いを寄せました。

50代という若さで亡くなった祖母。

祖母は私が生まれたことは知りません。

ですが祖母の血、そして母の血を受け継ぎ、私がいて子供がいます。

命のバトンは確実に引き継がれているのです。

まだまだたくさんの血が流れている私。

この命のバトンを子供たちがいつか引き継いでくれる未来がきますように…

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